「・・・」
やはり何もすることがないと退屈なようで、それに加えて昼食を取り終えた後も相俟ってか、彼は昼寝をすると言って子どもさながらのおやすみ3秒で夢の中へと旅立ってしまった。「も一緒に寝るんでい!」なんて言ってベッドに連れて行かれ、彼の隣で横になったは良いものの、何だか寝る気にはなれなくて彼の部屋に置いていた本を読む事にした。
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それから何時間経ったのだろうか、本も3冊目に入ろうかというところで、隣に寝ている彼がもぞもぞと動いてこちらを見た気がした。(本に集中していたから本当かどうかは定かではないけれど)
「 、」
「んー、」
読書の最中、天十郎が私の名前を呼んだ気がして無意識に返事をする。寝言か何かだろうと思って読書を続けていたけれど、どうやら本当に目が覚めたようで上半身を起こして本を読んでいた私の腰に腕を回して抱きついてきた。
「、」
「うん、もうちょっと、ね、」
「・・・」
寝起きの目をゆっくりと瞬きしながら抱きしめる力を少しだけ強くしてくる。彼も私が本を好きな事を知っているから、「俺様に構えってんだ!!」なんていつもの強気な言葉も返ってこなかった。その前に、彼は照れてその言葉さえも言えないかも知れない。それを言う時は決まって言った後に顔を紅くしている。(それも可愛くて仕方がないのだけれど。)
「 なあ、」
「うん?どうしたの、天?」
実はもう2冊目の本は読み終わっていて、彼の反応を見たいがためにわざと読書を続けているふりをしているのだけれど、天十郎がそれに気付く様子はなくて、私の方を見上げたり視線を下に向けたりと何か言いたそうな顔をしていた。
「だから、 その、」
「うん、」
「・・・、」
構って欲しそうにこちらを見上げながらもそれを言葉にするのが彼の自尊心に反するのか、はたまた恥ずかしいだけなのか。彼が顔を紅くしている所を見ると、答えは決まっているようなものだけど。(それにしても可愛いなあもう。)
「ふふ、天。」
「っ!本読み終わったのか!?」
私が彼の頭を撫でると、嬉しそうに下に向けていた視線を上に戻してくる。分かりやすいなあ、なんて思いながらも、それも好きな彼の性格の一部であって。(彼のすべてを好きなのは当然の如く、)
「ええ、読み終わったわ。ごめんね、1人で退屈だったでしょう?」
「そ、そんなことねえぞ!!」
「そう?私は、天が構ってくれないと退屈だけど、」
「うっ、」
顔を真っ赤にして否定する彼の頬にリップノイズを立てながら屈んでキスを1つ落とす。すると、天十郎はまた照れたような、それでも嬉しそうな笑みを浮かべた。そんな顔にまた愛おしさを感じていると、天十郎が腕を引っ張ってきて、起こしていた上半身をベッドに沈められる。
「天十郎?」
「んなこと言われたら、嬉しくねえはずがないだろ?」
「愛してる、。」 そう言って、唇に天十郎のそれを落とされて、思いっきり抱きしめられる。たまにはこんな休日もありかな、なんて思っていると天十郎も同じような事を口にしたから愛しさ余って、つい、目の前にある唇にゆっくりとキスを落としてしまったのも当然の行為だと思っておく事にする。