「・・・・あ、そういえば、今日補習だっけ?」
「ほしゅう?」
朝起きて手を挙げて身体を伸ばしていると、今日から夏休みだったことを思い出す。それと同時に翼が今日補習であったことも。けれど横で眠たそうに目を擦っているのは、
「、ほしゅうって、なに?」
やはり昨日のことは夢じゃなかったらしく、隣で私を見上げているのは小さくなってしまった翼だった。おはよう、翼。 と頭を撫でながら挨拶すると、「おはよう!」 と元気に笑顔で返してくれた。(その可愛さったらもう。)
「んー、補習どうするかな。」
話を戻すと、翼を補習に連れて行くか否か。けれど無断で休んだら悠里先生に悪いし、かといって翼が小さくなったなんておかしな理由を言っただけで納得するとも思わない。百聞は一見にしかず、ということわざもあることだし、本物の翼を見て納得してもらうことに決める。そうと決まれば、早く行かなくては。 翼に服を着せて(永田さんに買ってきてもらった。) 人にぶつかると危ないから抱っこして学校へと向かった。
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「あ、ちゃん!翼くん知らない・・・って、えええ!!!」
「子猫ちゃーん、何かあったのかい?この銀児様に・・・な、な、な、なにー!!!」
翼を抱きかかえながら職員室へ向かうため廊下を歩いていると、丁度良い時に悠里先生と葛城先生に出くわした。先生達の大きな声のせいで翼は吃驚してしまって、私の肩に顔を埋めてしまう。そんな翼に「大丈夫よ、この人達は良い人。」 そう言って頭を撫でてやると、少し不安そうな目をして「ほんとう?」 と見上げて来たので思わずぎゅうっと抱きしめてしまった。(翼だからか、その姿がとても愛おしく思えた。)
「、お前、いつのまにそんな子どもをっ!!!」
「先生、子どもはお腹の中に8ヶ月いて産まれてくるんですよ、知ってました?」
「ちゃん、この子は?」
先生の言葉をさらっと流して悠里先生の質問に答える。先生達に理解してもらえるように、必要なところをかい摘んで話していく。信じられないような顔をしていたが、この子が翼に姿、声がひどく似ていた(というより、本人なんだけど)のと、翼が自分の名前を言った(ついでにいうと誕生日も。) のが決定打となり、先生達は何とか納得してくれた。これでは補習も無理と言うことで、プリントだけ渡してもらって翼が元に戻った時にやると言うことに決まる。
「いやーしかし、これがあの翼坊ちゃまかー。何かからかい甲斐がないというか・・・」
「なっ、葛城先生!何て事を言っているんですか!」
葛城先生の独り言に怒る悠里先生、そしてそれに慌てて言い訳を付け加える先生を見て笑っていると、その光景を見ていた翼が「あれ、だれ?」 と聞いてきた。指を指されたのに気が付いたのか、
「あの女の先生は悠里先生。私達の担任でとても可愛い人よ。」
「・・・・たんにん!」
小さくなっても変わらない呼び方に肩を落とす先生。けれど翼の笑顔を見たら急に頬を緩ませ、「ああもう、可愛いわ!」 なんて言ってこちらに駆け寄ってきて私ごと翼を抱きしめてくれる。その間にも葛城先生が 「ああん!!翼坊ちゃまだけずーるーいー!!俺も混ぜてー!!」 なんて寄ってくるから翼に「あれね、おかしなおじさん。」 と言って先生のことを説明すると子どもだからか、おかしな、という単語に反応して葛城先生の方を見て満面の笑みで叫んだ。
「おかしなおっさん!!」
かわったものにきょうみをもちます
お、お、おっさんだとぅ!? あ、葛城先生!駄目ですよ、生徒に手を出しちゃ!しかもこんな可愛い翼くんに!
翼、良かったね。悠里先生が可愛いって。 は?ぼく、の・・・ ふふ、もちろん可愛いわよ。可愛い、私が大好きな翼。
へへっ、大好きっ!! ああもう、翼ったら。(ぎゅう)
title by リライト / かわったものにきょうみをもちます(珍獣の飼い方10の基本)