「っ、ここはー?」
「ここは私達の教室よ。」
とりあえず、こうなってしまった経緯を悠ちゃんに話さないといけないと思い、清春を連れて学校へ来たのは良いのだけれどやはり早過ぎたらしく、悠ちゃんはまだ来ていなかった。そのまま待っていても清春もつまんないだろうと思い、ゆっくりと色々な教室を周りながら目的地である、クラスXの教室に向かった。
「のへやー!」
「うん、私のだけじゃないけどね?」
どう説明するか悩んでいる側でにきゃっきゃとはしゃいで楽しそうな清春。その姿がそれはもう可愛くて、思わず頬を緩ませ清春を見てしまう。ぱたぱたと走る清春の後ろをゆっくりと歩いてついていく。
「っ、これ見ろー!」
「ほら、気を付けないと転んでしまうわ。」
「わあっ!!」
足下に気をつけて、言おうとした矢先に足が絡んでしまい、お約束の如く清春は大きな音と共に前のめりに転んでしまった。べたんと顔を打ちつけてしまった清春に慌てて駆け寄る。
「清春!」
「い、たい。」
血は出ていないようだったので、一安心する。けれどあの打ち方はやはり痛かったのだろう、額に手を持っていって今にも泣きそうな顔をしていた。打った場所を優しく撫でてやると、「うー、・・・」 なんて言って私に擦り寄ってくる清春。そんな清春の姿に不謹慎とは分かっていても、可愛いなんて思ってしまうわけで。(元の姿だったら怒られるだろうなあ。)
「ほら、痛くない、痛くない。」
「う、ん。」
肩に顔を埋めている清春の背中をさすってあやしていると、清春が顔を上げて大きな目に涙が溜まっているのが見える。そっと指で拭いてあげると清春が私の名前を呼んだ。「 、」
「うん?なあに?」
「 だっこ。」
どうやら清春はこれが好きなようで、何かとあるとこうして抱っこをせがんでくる。端からしてみれば、両手をめいいっぱい広げて見上げてお願いする姿は愛らしいことこの上ないのだが、当事者となってみればその愛らしさ故に飛びそうになってしまう物があって、毎回これをされる度に切れないように格闘しなければならない。それでもこうして自分の愛しい人に頼られているのは嬉しい事であるので、清春の身体を抱えて「よしよし、」 と撫でると嬉しそうに笑ってぎゅうっと抱きついてきてくれる。(ああ、もう。)
「怪我したら危ないから、座って待っておこっか?」
「うん!」
そう言っていつもの席に座って、抱きかかえていた清春を隣の椅子に座らせようと身体を離そうとする。けれど、一向に離れようとしない清春。しっかりと私の服を掴んで離そうとしないので、どこか痛いところがあったのだろうかと心配して尋ねると返ってきたのは何とも可愛らしい答えだった。
「いっしょにすわる!」
あそぶのがとってもすきです
ああもう、清春ったら。 ・・・だめ、なの? そんなことないわ。ほら、おいで? えへへ。(ぎゅう、) もう、(可愛い過ぎる。)
title by リライト / あそぶのがとってもすきです(小動物の飼い方10の基本)