「(うん、良い天気、)」


日差しが燦々と部屋へと入り込む、そんな夏の休日。私達にはきついその日差しも、洗濯物にはちょうど良いそれになる。その上、窓を開けてみれば、心地よい風が部屋の中へと吹き込んできた。そんな絶好の洗濯日和に思わず頬を緩めてしまう。こんな日にシーツも洗濯してしまえば寝る時に気持ちいいだろうと、洗濯機に一緒に突っ込んだから、早く乾かしたかったのだけれど・・・


「あー、瑞希?ほら、洗濯物干しちゃうから、ね?」


そう、絶好の洗濯日和は、瑞希にとっても絶好のお昼寝日和となってしまう訳で。午前中に干していた洗濯物を取り込んで、それらを日の当たる窓辺に座って畳んでいれば、暖かさに誘われるようにしてやってきた瑞希が私の足へと頭を乗せてきてしまって。


「・・・ぐう、」


畳む間だけで良いから。 と寝転んできた瑞希に、スペースを空けた私にも非はあるかも知れない。少しの間、と言って、瑞希の睡眠が少しの間で済んだ試しなんて片手で数えられる程度にしかないというのに。畳み終わった後、瑞希のお昼寝に付き合っていると、しばらくして奥から聞こえてきた洗濯の終了音。さっさとシーツを干してしまおうと立ち上がろうとした結果、今の状態に至る訳なのだけれど、(・・・失敗した)


「狸寝入りしてもだーめ。」
「・・・むう、ばれた。」
「ふふ、ばれるわよ。」


「どれだけ貴方の睡眠を見てきたと思ってるの?」 そうやって言葉を返しながら、頭をゆるりと撫でる。「瑞希の大切な睡眠をもっと快適にするためにシーツを干したいの。だから、ね?」なんて続けるようにして言葉を紡げば、「・・・ふふ、僕の、ため。」 なんて言いながら、笑みを見せてくれて顔を私の腹部へと埋める瑞希。嬉しいと思ってくれたのは、私としても喜ぶところなのだけれど・・・どうやら、離そうとするのには逆効果だったらしく、


「えーと、だからね、瑞希、少しの間だけ・・・」
「  、」
「うん? どうしたの?」


もう一度そうお願いをしようと声をかけようと口を開くと、今まで目を瞑っていた瑞希がようやく瞼を開いてくれて、こちらへと視線を向けてくれながら私の名前を紡いできて。もうちょっと、なんて言われてしまうのだろうか、いやでもそう言われてもシーツを乾かすのを優先しないと、なんて心の中で葛藤しながら返事をすれば、


「太陽に干されたシーツも、確かに気持ち良く眠れる、けど、」
「ふふ、でしょう?だからね・・・ん?けど?」
「うん、けど、ね、 僕は、に、こうやってひっついて、眠った方がよく眠れる、から、」


「もうちょっとだけ、 こうしてて良い?」 彼の頭へと滑らせていた私の手をゆるりと掴んで、自分の顔へと持って行って、猫みたいに擦り寄らせながら、私が心の中で葛藤していた時のその言葉を言うものだから、(・・・ああもう、)(葛藤してた意味がないじゃないの、)


、  だめ?」


続けざまに聞こえてきた言葉に、シーツよりも彼のお昼寝続行を選び取ってしまったのは、程なくしての事だった。

窓を開けて一休み

少しの間だけよ?シーツ洗っちゃったし。   ふふ、ありがと、。   ・・・もう、私が折れるの分かってて、そうしてない?   ・・・そんなこと、 ある。    あるって・・・まったく、瑞希ったら。



素敵なリクエストをありがとうございました!
requested by 彗依様


title by Lump / 窓を開けて一休み(short)