天気は快晴、海も穏やかにゆらゆらと揺れているそんな中、その波に揺れて、まるで棺のような船が、ぷかぷかと浮かんでいた。そんな船から、男と言うには、まだ幼さの残っているそんな高い声が、海へと響き渡る。
「パパ、パパっ!あれは何ですかっ?」
「うむ、 あれは・・・」
そして、そんな声に対して返事をするのは、子どもの台詞から分かるように、どうやら少年の親であるらしい。船から飛び出さんばかりな勢いで身体を乗り出して、海にいるその生物へと指を向ける子どもを墜ちないようにと片腕で自分の方へと抱き寄せながら、親であるその男はそんな子供へと答えを返した。
「すごいっ、すごいですパパっ!!」
そんな男の行動を分かったのか、それとも無意識か、船を乗り出そうとしていた身体はすぐに力が緩んでその男の足の上へと納まった。けれどやはり興奮は収めきれないらしく、わくわく、なんて顔にでも書かれているようなはしゃぎようで、子どもは親へとそう言葉を投げかけながら親を見上げた。
「わあっ、いっぱいとんでる!」
海の上を、ゆらゆらと飛んでいるのはカモメさんっていう生き物らしい。パパに海をお散歩したいとお願いしたら、良いってお返事してくれたのがとても嬉しくて、僕はパパとのそのお散歩を、めいいっぱい楽しんでいた。
「パパ、今日はおさんぽにつれていってくれてありがとうですっ!!」
「 なに、お前の頼みだ。これくらい容易い。」
パパの足へと座らせてもらいながら、そんなパパへと今日のお礼を言うためにそちらを見上げれば、パパはそう返事をしてくれながら、僕の頭をその大きな手で撫でてくれた。そんな言葉も嬉しくて、僕は自然と笑顔になった。
「ふふ、パパっ! ぼく、パパが大好きです!」
「 ああ、 俺もだ。」
カモメさんが楽しそうに鳴いている気がするのは、たぶん僕が今とても楽しいと思っているからなんだと思う。カモメさんへと向けていた目をパパへと変えてぎゅうってパパへと腕を伸ばした。そうすれば、パパも僕へと腕を伸ばしてくれて、温かい、僕の大好きな、パパの腕の中へと抱き込んでくれるから、
「ふふっ、 パパっ!!」
あ、僕は、ジュラキュール・って言います!そして、僕のパパは、ジュラキュール・ミホークって言います!とても強くて、とても優しい、一番大切な、僕の一番大好きなパパなんです!
パパとの楽しい海のお散歩
太陽さんが出ていて、パパが隣にいて、とても楽しいお散歩日和でした!