「ハンサムです!!!あ!!間違えた!!!」
「デュバルでーす!!!」 なんて今更ながらの自己紹介をしながら、船に寄ってくるトビウオライダーズ。そんな彼らにサンジが声をかけているのを聞いていると、「うっとしいわ!!!」なんてサンジの怒鳴る声が耳に鳴り響いた。
「大丈夫か?こいつらで・・・」
「ここに詳しくない俺達よりも力にはなるのは確かだと思うが。」
「それはそうだけどなあ、」
ウソップとそんな会話をしていると、デュバル君が女性のいる町に行ってみた、なんて言葉が耳に入る。しかし、どうやらあまり思ったようにはいかなかったようで。先程まで満面の笑みを浮かべていたデュバル君が沈んでいるのを見ながら「心の骨格は直せねェよ・・・」 サンジが追い打ちをかけるようにそう言っているのが聞こえた。
「・・・そうなのか?俺はデュバル君の性格、結構好きなのだが、」
「!!? 、お前、本気で言ってんのか?」
「??こんな事に嘘をついても仕方がないだろう?」
思った事を口にすると、サンジが凄い勢いでこちらを振り返ってそんな事を言ってくる。何でそんな事を聞いてくるのかが不思議で仕方が無かったけれど一応それに返事をすれば、それを聞いた途端にサンジがこちらへとずかずかとやってきて急に両肩をがしっと思いきり掴んできた。
「 サンジ?どうした、急に?」
「良いか、。落ち着いて、よーく考え直せ。」
「 ・・・何をだ?」
サンジの真剣な眼差しに思わずこちらも構えて聞いてしまうが、何をどう考え直せば良いのかが全く分からない。助けを求めるようにウソップとフランキーを見るのだけれど、彼らもお手上げのようで深い息を吐きながら首を横に振っていた。どうしたものか、そんな事を思いながら視線をデュバル君へと移すと、彼はいつの間にか顔を少し赤らめながらこちらをじいっと見ていたようで。俺と視線がかち合うや否や、俺の名前をその大きな声で呼んだのだ。「さんっ!!」
「お、オラとハネムーンへ行ってくださいぬら!!」
「 うん?(ハネムーン??)」
「って、させるかボケェ!!!」
「つーか段階吹っ飛ばしすぎなんだよ、お前ェは!!!」 俺に対して紡ぎ出したはずのデュバル君の言葉は、何時の間にやらサンジが受け取ってしまったらしい。さらに言えば、俺がその言葉に返事をしようとしてもサンジが先程から俺の顔を自分の胸へと押しつけるものだから、喋ろうにも喋れなかった。
「黒足の若旦那っ!!いくらオラの恩人とはいえ、これだけは譲れねェぬらべっちゃ!!お、オラとさんの結婚記念日をっ!!!」
「さっきよりも段階進ませてンじゃねェ!!そしてはお前に渡さん!!」
「ふざけたことばっか言いやがって!」 なんてデュバル君に怒鳴り散らすサンジ。2人とも俺の事に関して何かを言い合っているのだけはなんとか理解できたのだけれど、ハネムーンやら結婚記念日やらと、何をそんなに言い合っているのだろうか? (俺は結婚していないぞ?)
「(というか、いい加減サンジは離してくれないのだろうか)」
デュバル君との言い合いがヒートアップしていくに連れてサンジは俺の背中に回している腕を強くしてくるのだけれど、それにつれて俺の呼吸もしづらくなっているわけで。(いやしかし、彼らの間に入っていくのも何だかなかなか勇気のいる行動のような気がしてならないんだが。)
理解不能の問いかけ
その問いかけすらも、俺に答える権限はないようで(というか、息が・・・)
title by 赤小灰蝶 / 理解不能の問いかけ