「おい、。いい加減に起きろ、こんな所で寝ていては風邪をひいてしまうぞ。」
あれからどれくらい時間が経ったのかは分からなかったけれど、キラーが起こしにくるくらいだから相当の時間になっていることは予想がついた。そのまま甲板で眠っていたらしい俺は彼の声でようやく目を覚まして情けない顔をしたまま彼に挨拶をして声をかける。
「おはようございます、キラーさん。 あの、船長は?」
「ああ、キッドならあそこで座って本を読んでいる。因みに、今は昼を過ぎている。」
「ふふ、ありがとうございます。」
キラーの返答にお礼を述べて、きっとキラーが掛けてくれたのであろう布団を肩に乗せて覚束ない足取りで船長のいる方へと歩を進める。後ろから笑い声と共に「あまりキッドを困らせてやるな。」なんて声が聞こえた。(そんなことを言われたって困らせるようなことをした覚えがないのに、)
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「 船長、」
「やっと起きたのか。」
途中で声を掛けてくれる仲間に挨拶をしながら、船長のもとへとゆっくり近づく。そうすれば、彼は読んでいた本をテーブルに置いて呆れた顔でこちらを見上げてきた。必死に目を開けようと擦る手を掴んできて、代わりに船長の指が俺の目元に触れる。(船長の手って温かいからそんなことされると、)
「さっきキラーさんが起こしてくれました。」
「・・・」
キラーさんの名前を出した途端に、撫でてくれていた手を止めて顔を顰める船長。どうしたんだろうなんて思いながらも、先程まで寝ていたはずなのにまだ寝たりないと感じた俺の脳は理性の抑えをものともせずにその欲求を加速させていく。けれど、ここでまた甲板で寝てしまえばキラーさんに怒られるだろうし、もちろん今俺の目の前にいる船長にだって怒られる事が目に見えている。
「だいたいなァ、いくら船番とは言えお前は寝過ぎなんだよ。(しかも無防備に寝やがって)」
「(でも、もう眠い。 甲板で寝たら駄目なら・・・けどこれするとまた船長に怒ら、れ、)」
「おい、」
「(でも、船長、結局許してくれて、た、気が、)」
「、お前人の話聞いてンのっ!!!」
船長が俺の肩に手を置いて何かを言っていたがするけれど、それに気付いた時にはもうすでに船長の腹へとダイブをしていて。「すみません、 せんちょ、」 その体温の心地よさに思わず腕を回して自分の船長を枕よろしく離すまいと抱きしめて、舌足らずにその言葉を紡ぎ出して意識をゆっくりと手放していった。