酒が大量に入ったという事で、今日の白ひげ海賊団の食堂の中は酒の弱い者ならもう入っただけでも酔ってしまいそうなくらいに、その匂いで充満していた。もちろん匂いだけでなくその発生源の物もそこら中のテーブルで飲み交わされ、空になってしまった瓶がテーブルにこれでもかという程積まれていた。


「おい、?」


もその例外ではなかったらしく、白ひげ海賊団の船長である彼に誘われたり船員達と酌み交わしたりと酒には強い彼ではあったが、さすがに飲み過ぎたらしく彼の隊長であるエースに声をかけられた時にはもうすでに珍しいくらいにできあがっていた。


「うあ、えーす、たいちょ、」
「っ、!?(うあって何だ!)(そしてその潤んだ目は何なんだよ!!)」


仲間と飲んだ後、カウンターに1人腰掛けてさらに酒で喉を潤しているを見つけたエースが彼に声をかけたのだが、そんなエースに振り返って見つめる彼の顔には赤みがさして、瞳を潤ませて、頬の筋肉を緩ませてと普段の彼からは想像出来ないほどに何か違った雰囲気を醸し出していたのだ。ようやく目当ての人を見つけ出してこれから一緒に飲もうとしていたエースにとって、ふにゃりと笑って自分を見つめているのそれと言ったら、それはもう色々な意味で大打撃を与えた。


「たいちょう?」
「と、とりあえず、落ち着こうな、!!」
「??」


自分の部下が酔っているのだという事に漸く気付いたエースは、回りの船員達にその事を知られないようにと、の隣に腰を下ろしてこれ以上飲ませないようにとそっとの飲んでいた瓶を取り上げた。しかし酔っている人間というのはその酔わせている原因であるそれを取り上げられるような事があれば、断じてそれを許さない訳で。エースが取り上げてしまった瓶を見つめながら表情を露わにむっと唇を突き出して自らの隊長の方へと腕を伸ばしていった。


「たいちょう、それ、おれが飲んでたやつです。」
「どう見たって飲み過ぎてんじゃねェか。もう、飲ませねェ。」
「う、  もう、ちょっと、だけですから。」
「だ、駄目だったら駄目だ!!そんで、お前はもう寝ろ!!(こんなをあいつらに晒しちまったら、とんでもねェことになるじゃねェか!)」


そんなエースの言葉に耳を貸さず、は奥にある酒の方へと手を伸ばすのだけれど、そうして瓶の方へと近づくとなれば、エースとの距離も自然と近くなり酒よりもまず、エースの身体の方へと到着してしまうわけで。の方へと身体を向けていたため、愛しい部下の身体を真正面から受けとってしまう。


「うおっ!!  なっ!?」
「ふふ、たいちょう、あったかいです。」


呂律が回っていないながらもそれでも一言一言ははっきりと発音してくる。エースのその体温に心地よさを感じたのだろう、酔っているのと相俟って慌てふためいている自分の隊長を余所には徐々に瞼を降りさせていって。


「お、おい、?(お、俺の腕の中にがっ!!!?)」
「えーす、たい、ちょう、」
「な、何だ?酒はもう飲ませねェぞ?」

「だいすき、です、たいちょう。」
「っ!!!?!」


最後の最後にとんでもない言葉を紡ぎ出して、エースの腕の中でその愛しい部下はすやすやと気持ちよさそうに寝息を立て始めたのであった。

酔いつぶれる

・・・何してんだい、お前ェら。    ・・・ああ、マルコ。 が酔って、俺に・・・  が酔っただァ?どれだけ飲ませてんだよい。    俺じゃねェ、俺が来た時にはすでにこうなってた。つうか、マルコ・・・俺、今に・・  まあ、どっちでも良いが、エースはさっさとを部屋に運んで一緒に寝ちまえよい。   っ!!い、一緒に寝るっておま、マルコ!!   ・・・普通に添い寝しろって言ってんだが。(そうでなくとも、が離さねェだろい。)



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