「ンなこと言うなよ!!」
只今の状況を説明させていただく、私、ジェームズ・ポッターでございます。
ホグワーツも冬休みに入り、僕たち生徒だけでなく、先生たちも気分はクリスマス一色。
僕もその例外ではなく、今朝もエバンズからクリスマスプレゼントをねだってぶっ飛ばされてきたところだ。
話は変わるが、何故冒頭のような会話を行われているのかを説明するには少し時間を前に戻さなくてはならない。
そう、それは、雪が降る寒い夜の日のことで――――…。
「ジェームズっ!呑気にナレーションする余裕あるんだったら俺を助けろ!!」
「いやぁ、すまんね、。僕にはそんな大役、似合わないよ」
ギャンギャン喚きながらシリウスからの攻撃(という名のラブアタック)を避ける。
彼を追いかけるシリウスの手の中には真っ白い、綺麗なマフラー。
何でこんなことになっているのかというと………。
「ジェームズ、君、わざと?」
「え、何がかい?リーマス」
「…声に出してナレーションしてるよ……」
「あぁ、わざとに聞こえるようにやってるんだから当たり前じゃないか、ピーター」
少し邪魔が入ったが、話を続けよう(「邪魔ってどういうこと?ジェームズ」「いやいや、何でもないよ、リーマス」)。
何でシリウスがをあんな必死な形相で追い掛け回しているかというと………。
三日前。
「うぇっ、さみ!」
冬休み、初日のことだった。
この日は見事に雪が積もったので遊ぼう、ということになった。
雪だるまをつくって(シリウスは雪)、雪合戦を始めようとしてたときのことだ。
が盛大なクシャミをしてそう言った。
そんなは、手袋をつけているものの、他の防寒具は一切なしの姿で雪の中佇んでいた。
その所為で、体がガタガタ震えていて、鼻先も真っ赤になっている。
「うわぁ!!なんていう格好をしてるの!?」
パタパタ、ピーターがのところまで走っていって、にニット帽を被せた。
リーマスもにオーバーを着せた。
「お、俺、…寒いのに強い体質だったからさ、雪触るんだったら手袋だけでいっかなって…」
「そういう問題じゃないでしょう!もう、全くは変なとこでネジが外れてるんだから――――」
リーマスは口うるさくの世話をし始めた。
リーマスに大人しく面倒を見させている辺りではも少しは反省しているということだろう。
「てか…その、ごめんなさい」
「? 何を謝るの?」
「俺、家から手袋以外…何も持ってきてない……」
この一言をきっかけに、僕らは寮に戻るしかなくなってしまった(リーマスが怒り狂ったからね)。
「あれ、そういうやぁシリウスは?」
ガチガチ震えながら暖炉の前で温まる。
リーマスから手渡されたホットチョコレートをちびちび飲みながら、シリウスを探し始めた。
彼はシリウスのことを全く気に留めていない、という風に見せているが、
心内ではシリウスが気になって気になって仕方ないはずだ。
さっきから見かけないシリウスに心配になったのか、リーマスを振り払ってシリウスを探し始めた。
「シリウスー…?」
しかし、どこを探してもいない。
流石に僕も心配になってと一緒に探したが、見つからない。
寮の僕らの部屋の中を探しても見つからなかった。
「一体、どこに行ったんだ――――?」
この日から三日間、シリウスは見つからなかった。
「それから今に至るわけです」
「大事な部分が抜けてるんじゃないかな、ジェームズ」
僕が三日前の話をかなり丁寧にしたというのにリーマスからペケをもらってしまった。
「何、僕の説明のどこが悪いっていうの」
「そうだね。その三日間、シリウスがどこで何をしていたか説明できていないんじゃないかなあ?」
ニッコリ笑いながらホットチョコレートを啜るリーマスはそれはそれは美しかった(そしてとても悪戯に笑んでいた)。
リーマスのその台詞に僕もピーターもニヤリと笑った。
「確かにね。それを説明しなきゃいけなかった。僕としたことが…。ここはピーター、君が説明してよ」
「うぇっ!?え、あ、うん…。えっと、シリウスは僕の部屋でずっと編み物をしてたんだよ。
――――これでいい?」
リーマスの笑みはピーターの台詞にもっと笑みを深くした。
僕も、リーマス同様の反応をした。
「違うだろう?ピーター。
シリウスは、『慣れない・出来ない・似合わない』編み物を三日三晩、寝ずに愛しの人のために
やっていた、と言わなくちゃ」
ピョンピョン、犬のようにを追い掛け回す、シリウス。
そんな彼の手に握られているマフラーがこの三日間にできたものだ。
網目も意外と綺麗で、ムダに上手な、『 with シリウス』という刺繍が施されている。
そんなマフラーを二人でバカップルのように巻こう、と提案されたら誰だって拒否するだろう。
は、シリウスにそう提案されたのだ。
「ホントに俺!嫌だ!」
「まぁまぁ!ちゃんとマフラー持ってこなかったが悪いってことで!!」
眩しすぎるほどの笑顔のシリウスと、泣きそうな真っ青な顔の。
この追いかけっこ、どっちが勝つかはすぐに予想できる。
「俺、本当に嫌だかんな!しりう…ギャア!!!」
「つっかまっえたー!!!」
ドザ!と大きな音をたてて、二人の追いかけっこは終わりを告げた。
シリウスが後ろからに抱きつき、の首に特製のマフラーを巻きつけていた。
はもう諦めたのか、言うほど嫌ではなかったのか、抵抗はもうしていなかった。
「見ろ!ジェームズ!」
自慢げな笑顔が僕ら三人の目の前に現れた。
その顔の少し下辺りには嫌そうな、しかし満更でもなさそうな顔をしたが居た。
「羨ましいだろう!」
「うん、どこぞのバカップルみたいだ、シリウス」
「…?大丈夫?」
「もで、そこまで嫌ではないんでしょう?」
「…………」
上から順に、シリウス、僕、ピーター、リーマス、。
の顔には、もう嫌、という表情はなく、苦笑いが浮かんでいた。
「…ま、シリウスも俺のことを思ってやってくれたみたいだし、今回は俺も悪いから大人しくやらせておくよ」
の顔は、幸せそうに笑んでいた。
嫌よ嫌よも好きのうち!
「!お礼チョーダイ!」
「は?…ぇ、ちょ…っ! ん、ぅ」
空ちゃんからもらったクリスマス夢でございました!ありがとうございますー!!シリウスの主人公くんへの愛の表現とか、主人公くんからのそれがもうたまらなく大好きですvv
いやあもう本当に素敵なクリスマスプレゼントをもらいました!空ちゃんが書く男主の連載を楽しみしながらこそこそと読んでいるのですが、番外編を書いてくださるとはっ(お前だろ頼んだの)
素晴らしすぎるクリスマスプレゼントをありがとうございました!メリークリスマス、そして良いお年を!!
素晴らしすぎるクリスマスプレゼントをありがとうございました!メリークリスマス、そして良いお年を!!